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シュタインズ・ゲート、終わっちゃいましたね

 「シュタインズ・ゲート」は、2009年に5pb/Nitoro+から発売された同名のアドベンチャーゲームを原作にしたSFアニメ作品。
 アニメーション制作はWhite Fox、監督は佐藤卓哉&浜崎博嗣、シリーズ構成は花田十輝となっています。
 余談ですが花田十輝さんの父親は、岡本太郎や安部公房に影響を与えたわが国の文学におけるアバンギャルドの旗手、花田清輝です。「小説平家」「鳥獣戯話」「アバンギャルド芸術」など名作を残しています。

 アニメ本編は、記憶をタイムリープさせ、過去改変することのできるマシン「電話レンジ(仮)」を偶然組み上げてしまった中2病に浸食されきっている自称「マッド・サイエンティスト」岡部倫太郎を主人公とし、彼が作った「未来ガジェット研究所」を中心に展開する仮想科学アニメ。
 こういう傾向の作品に関して5pb/Nitoro+は巧みです。「カオス・ヘッド」も良くできた作品でした。
 こちらのテーマは「妄想科学」。ゲーム、アニメ共に良く練られた作品です。
 オフィシャル・サイトからストーリーをお借りしますと「現代の東京・渋谷で俗に『ニュージェネレーションの狂気』と呼ばれる不可解で猟奇的な事件が連続して発生する中、渋谷在住の高校生で引きこもり寸前の生活を送るオタク少年、西條拓巳はインターネットのチャットで『将軍』と名乗る人物が掲載した次のニュージェネの事件を顕示させるような残酷な画像を目撃する。翌日、拓巳はその『将軍』の発言通りの凄惨な現場に遭遇。以後、事件に関わりのある少女達が次々と拓巳の前に現れ、渋谷で起こる数々の猟奇事件に巻き込まれてゆく…」と言うものです。
 「カオス・ヘッド」は、原案・5pb/Nitoro+/RED FLAGSHIP、アニメーション制作・マッドハウス、監督・石山タカ明、シリーズ構成・井上敏樹でした。
 主題歌は2作品とも、志倉千代丸が手掛け、いとうかなこが熱唱しています。

 、カオス・ヘッド 「カオス・ヘッド」
 
 両作品ともに、事実や実際の理論を取り混ぜて進行します。
 「シュタインズ・ゲート」は、時間における未来と過去は同じように不確定であり、ある特定の状態を通過する時間軸上の過去は、直線外の一点を通って、その直線に平行な直線が無数にあり、特定の一地点で改変・分岐された時間軸は他の平行な時間軸に移る、或いは、新たに構築されるという時間理論をもとにしています。 
 更に、ジョン・タイターを巡る実話などを使って作品の雰囲気を盛り上げています。虚実のアレンジが上手いです。
 その筋では有名な話ですが、2000年11月2日、アメリカのネット掲示板に、2036年からやってきたと自称する男性が書き込みを行いました。
 その男性がジョン・タイターと名乗り、掲示板やチャットを通じ、タイムトラベルの理論や自身のいた2036年までに関する状況、未来人である証拠などを提示していきました。
 そして彼は、最初の書き込みから約4か月後の2001年3月に「予定の任務を完了した」との言葉を残し消息を絶ちます。
 2003年にこれらのタイターの発言をまとめた書籍「JOHN TITOR A TIME TRAVELER'S TALE」が刊行され、そこにはタイターの母親と名乗る人物の手紙や、彼女からタイターに関する全資料を受け取ったとされる弁護士の話などが掲載されています。
 この本の中で、自称、彼の母親は「ジョンに関する一連の騒動に巻き込まれるのを避け、静かな生活を送りたい」とジョン・タイタイーとの関係を一切断ちたいと語っています。

 John Titor 「A Time Traveler's Tale 」(Instantpublisher,Co、2003年)

 マックス出版から「未来人ジョン・タイターの大予言―2036年からのタイムトラベラー 」と言う書籍も出ていますので、買わないまでも図書館などで借りて目を通すと面白いです。

 セルン(CERN)の扱いも(少し気の毒でしたが)効果的でした。
 CERNは、欧州原子核研究機構の別称で、スイスのジュネーヴ郊外メイランとフランス側ブレバサンとに主要施設を置く世界最大規模の素粒子物理学研究所のことです。
 陽子線を7TeVまで加速し、正面衝突させることによって高エネルギーの素粒子反応を起こす物理実験を目的とした、世界最大の衝突型円型加速器であるLHC(大型ハドロン衝突型加速器 )を開発保有し、アニメ作品中でもキーのひとつになっています。
 ただ惜しむらくは、もう少し組織としての裏の顔的な演出が欲しかったところです。未来において世界を掌握する組織としては作品中の行動は単純すぎたかな、とも思います。

 ところで、先ほど取り上げた時間理論をもとに極論をすると、自分がいた元の時間軸に帰りたいと思わなければ過去は何度改変しても良いということになります。
 小説家の小松左京さんはこの考え方をベースにしてSFルポ「地図の思想」を書いています。

 地図の思想 「地図の思想」(講談社、1965年初版) 小松左京献呈署名 高橋和巳宛献呈署名

 さて、あっちこっちへ話が飛んでしまいましたが、アニメ「シュタインズ・ゲート」が、ついに最終回でしたね。
 23話、24話が少し性急な感もありましたが、間延びさせずに終わらせた点は良かったかもしれません。花田十輝さんの脚本が冴えていました。
 各話とも印象に残るシーンが多いのですが、僕としてはオープニングのフェイリスが幾何学模様の中に溶け込むシーンが好きです。
 あの感じ、「ああ、シュタインズ・ゲートだな」(意味不明ですね…)と感心して見ていました。

 そう、終わって欲しくないアニメというのがあります。このアニメがそれでした。
 どのアニメとは言いませんが、プラナリアのようにどこを切っても同じような展開で続く長寿アニメを無駄に見ている時間はありませんが、この「シュタインズ・ゲート」のような緊張感をもって、興味を惹き入れられてしまう作品は終わらせるのが惜しい気がします。
 終わらないと駄作に陥ってしまうのが宿命ですので、完結することで余韻を残すのが名作とも言えます。だから、何度も繰り返して見られます。
 キャラクターやそのシュチュエイション、場面に感情移入して、なおプラスαの興味を引き出す。
 作品がきっかけでその外郭設定にあったものに関心を抱き、将来の進路を決めるなどもありえないことではありません。(「アタックNo.1」を見てバレーボールの選手を目指したり「、キャプテン翼」に憧れてサッカーを始めたりとか、「もやしもん」の影響で農業大学に進学しようと思ったり、「けいおん」の影響でロックを始めたなどですね。)

 「シュタインズ・ゲート」の登場人物はそれぞれに個性があり魅力的なのですが、特に岡部倫太郎っていいキャラですね。カッコいいです。
 根は繊細な神経を持ちながら、自身と仲間のために中2病キャラを演じ尽くす。
 「未来の57億人には興味がない!」と言いきって、ラボのメンバー一人を助けるために命をかけるあたりが、口汚しの正義感で彩られた某々アニメより潔いと言わざるを得ません。
 また、第10話中で「(ラボを開いたのは)友達が欲しかっただけなのかもしれない」との呟きに共感させられるものがありました。
 ネタバレや先入観のインプリントになると差し障りが出てきますので作品の詳細は書きませんが、アニメ制作の企画立案からドラマCDでのテスト、そして完成までの膨大な時間を無駄にしない秀作です。
 アニメ最終回放映後に劇場版の制作も発表されていますが、本編で解決されたストーリーをどうやって再構築するのか興味が尽きないところです。

 シュタインズ・ゲート

 今更ながらですが、秀逸なアニメ作品は声優も素晴らしいです。
 主役CVの宮野真守さん。
 デスノートの夜神月でマッドに磨きをかけ、今作の岡部倫太郎で中2病の行きついたところがありますね。
 成り切って演じた姿(私生活そのまんまとの噂もありましたが)は、まったくもって見事でした。

 制作スッタフの皆さま、劇場版に期待しております。



 *へびの足コーナー*

 高橋和巳 … 1931年8月31日生まれ、1971年5月3日に結腸癌のため39歳で夭折。小説家で中国文学者。その著述に関して左翼的な思想が強い。相対性理論に造詣が深かったことでも有名。代表作は「悲の器」「散華」「邪宗門」など。

 高橋和巳「悲の器」 「悲の器」(河出書房新社、1962年初版)


 
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