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Fairyoplis … 妖精の棲む場所

 Fairyoplis Fairyopolis (Fredrick Warne & Co、2005) oplis1-07.jpg

 前回に続いて、シシリー・メアリー・バーカーの仕掛け絵本を取り上げたいと思います。
 と言うのは、今回ご紹介する「Fairyopolis」と「Return to Fairyopolis」は詩画集とは異なり、彼女の手紙や資料がアレンジされています。
 子供向けですので省略してあったり、書き加えられたりしてますから全てが手記としての事実ということではありません。しかし、シシリーの妖精についての見方、感じ方を知る手掛かりにはなります。

Fairyopolis  

 「Fairyoplis」にはポップアップの仕掛けはありません。
 各ページに貼りつけられた手紙、ノート、切符、メッセージカードや本を開きながらシシリーの足跡を辿る感覚で作られています。
 この本は、1923年4月3日の日記から始まっています。
 1923年は、彼女の初めての妖精詩画集「Flower Fairies of the Spring 」が発刊された年にあたります。
 書き出しには、バートンにあるエディスと言う友人の家に滞在し、2,3か月の間、絵を書くことと静かに考えることに没頭したいとあり、彼女が自然の小さな音や動き、花、昆虫などに妖精の姿を重ねていく姿が綴られています。

 「日々の過ぎるのは早すぎます。私は、ほとんど毎日、スケッチをし、日記を書いています。
 けれども、書き留めておく最も大切なことは、説明できない不思議な出来事のことです。
 昨日の午後、休んでいる時に歌声を聴きました。それは何と言う綺麗な音だったでしょう!すごく小さな鈴が鳴るような澄んだ音でした。魅惑的な音で、エディスの庭の端っこから聞こえてきました。
 私は音のする庭の端にそっと近づきました。けれども、私がそばまでよった途端に歌うのを止めてしまい、そこには誰もいず、何も見つけられなかったのです。(5月11日)」

 Return to Fairyopolis Return to Fairyopolis(Fredrick Warne & Co、2008)

 「Return to Fairyopolis」も全く同じコンセプトで編集されています。
 前作から10年が経過した1933年、友人のダルシー(Dulcie)が妖精の存在ついて悩みはじめ、迷いを感じ始めた時期に、シシリーに宛てた手紙を出したことがきっかけとなって構成されています。

 oplis2-02.jpg

 最初のページにダルシーの手記が載せられています。

 「私は、旧友シシリーの素晴らしい本を読み返しました。その全ては花の妖精たちの見つけ方について書かれています。彼らはとても内気な小さな生き物で、実際に存在します。シシリーの本を読んで以来、私はそうとしか思えませんでした。私は少女のまま彼女と同じ世界に留まり、妖精たちは私にその存在を示していたのです。
 けれど、私はもう長いこと妖精たちを見ていなかったので信じられなくなってきました。私は、シシリーが何か大切なことを教えてくれると思い、彼女に手紙を書いたのです。彼女は、かつて私のおしゃべりを何時間も聴いてくれたものでした。
 私は次の誕生日がくれば16歳になり、もう大人です。私はもう妖精に会えません。私は妖精の友人たちに会うことを愛しんでいます。そして、私はそうなれるようにあらゆる手を尽くしたいのです。(1933年3月1日)」

 隣のページには、それに対するシシリーの返信の手紙が貼りつけられています。

 「親愛なるダルシーへ。私は今朝、あなたからの手紙を受け取り、大変喜んでいます。お互いに交わした最後の手紙から随分と月日が経ってしまいましたね。 
 私はあなたが子共の頃に出会った妖精を覚えていることがとても嬉しいです。
 あなたはあの夏の日、妖精たちのことについて話してくれました。今からもう大分前のことなので、私自身の記憶を確かめるためノートやメモを取り出して見返しました。
 愛すべきダルシー、近々、あなたをお茶にお呼びするかもしれません。シシリーより。(1933年3月7日)」
 
 この後、ダルシーの手紙に対するシシリーの返信、思い出話などで妖精のことが綴られ、信じることの大切さとは何かについて綴られています。
 サセックスの地図なども添えられているので目で追うのも楽しいものです。

 oplis2-05.jpg oplis2-06.jpg

 こちらには最終ページにポップアップの仕掛けがあります。

 oplis2-08.jpg oplis2-07.jpg

 この2冊、とても良い本なのですが、現在、翻訳されたものは出ていないようです。Amazonなどで探したのですけど見つかりませんでした。僕自身も洋書でしか持っていません。
 国内版を販売する場合、雰囲気を壊さないよう付録として本文を和訳した別冊子をつけてくれると助かるのですけどね。

 次で、シシリーの仕掛け絵本については最後にしたいと思います。

 
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