スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

別府葉子さんのコンサート

 一昨日の9月6日、代々木上原の古賀政男音楽博物館けやきホールで開かれた「別府葉子シャンソンコンサート in 東京」に行ってきました。
 僕はこの日、ぎりぎりまで仕事の予定がつかめず、最後は意を決して「ごめん、あとのことはよろしく」と捨て台詞よろしくコンサートに向かいました。そういうことでしたので前売り券を買えるはずもなく当日券を買い求めました。

 別府葉子01

 けやきホールでのコンサートは2009年から続けられ今年で5回目。
 別府葉子さんは完全なフリーランスのシャンソン歌手ですので、宣伝に偏ったコマーシャリズムとは離れて活動をされています。
 
 大手の制約を受けず独立で音楽活動する歌手というと、ドレスデン・ドールズのヴォーカリストだったアマンダ・パーマーが思い浮かびます。彼女はレコード会社との契約を棄てて「独自の方法で、自分が求める音楽をやりたい」とYouTubeなどで個人に協力を求め、ソーシャルネットワークとクラウドファンディングを利用して約120万ドルの支援金を集めたことで話題になりました。こう書くと「運がよかった」とか、「もともとの知名度があったんでしょ?」などと言われそうですが、そんな簡単な道のりではなかったことは事実です。

 別府葉子さんもプロダクションやレコード会社とは契約をせず、独自で活動されていることを考えれば、年一回でも地元を離れて東京でコンサートを開催するというのは大変なことです。インターネットと口コミで底辺を広げていくことのご苦労は察して余りあるものです。

 別府葉子02

 別府葉子さんはフランスの古謡がお好きだとステージで述べられておりましたが、この日も「ルノー王の哀歌」「ガレリアン」の2曲のコンプラントを取り上げていました。

 「ルノー王の哀歌」(La complainte du Roy Renaud)は反戦歌であり、ルノー王(重傷を負い死期を覚りながらも産後の王妃を気遣い、息を引き取る王)、ルノー王の母(王の死を王妃に伏せる苦しみに耐える王母)、ルノー王の妃(王母に無邪気な質問を繰り返すうちに、その死の事実を知り殉死する王妃)の三節に分れていて、日本語で歌詞を作るのは到底無理だと思っていました。アルバム「Reves~夢」にも収録されています。ここでの日本語詞は、別府葉子さんの名訳詞です。

 最近、音楽はCDで聴くものになってしまっていますが、こうして久しぶりに生の音に触れると、やはり音楽の基本はライブにあるのだと思わされます。
 CDは確かに音響も演奏も安定しているし、いつでも聴くことができる手軽さがあります。けれども説得力という点ではライブに劣ります。瞬間における説得力とは、奏者と観客との繋がりが生み出すものであるのです。
 「愛の讃歌」においての歌唱もCDより遥かに良いものでした。音楽は一瞬にして中空に消え、あとには何も残らない。その緊張感を体感できる奏者のみが本物の演奏を響かせることができるのです。

 別府葉子00

 この日のバックを務めた上田祐司(ピアノ)、奥田稔(ベース)、会田桃子(ヴァイオリン)の三氏は、タンゴの演奏家ということで、「酔いどれども」「タンゲーラ」のインストルメンタルを披露してくれました。
 タンゴはいいですよね。あのねとつくような妖艶さと哀愁を漂わせる雰囲気が好きです。僕はピアソラのファンですので、次回はぜひとも「アディオス・ノニーノ」「悪魔のロマンス」「ブエノスアイレスの夏」をお願いします。
 会場を出るときに上田祐司さんがホール・イントランスのドア前にいらっしゃったのを見かけ、お声をかけようとしたのですが、そうすることで自分が何処かあざとく感じられる気がしたのでやめておきました。次に機会がありましたらその時は、掛け値の無い言葉でお話をしてみようかと思っています。
 
 当日のプログラムです。

 -第1部-
 百万本のバラ
 ルノー王の哀歌
 いつも何度でも
 私の心はヴァイオリン
 花の季節
 セニョール(かたつむりの歌)
 Without You ~君が去ったあの日から
 酔いどれども(Instrumental)

 -第2部-
 タンゲーラ(Instrumental)
 万事順調でございます、侯爵夫人
 愛の讃歌
 ガレリアン
 月虹
 パリの空の下

 六月の雨(アンコール)

 別府葉子さんの歌はYouTubeにライブ映像もあがっておりますので、「百万本のバラ 別府葉子 2012.9.8」で検索してみてください。昨年のけやきホールでの演奏が見られます。





スポンサーサイト

テーマ : ひとりごと…雑記…きままに
ジャンル : 日記

コメントの投稿

非公開コメント

No title

こんにちは。
コンサートにご来場いただきまして、本当にありがとうございました。
楽しみいただけたようで、ホッとしております。
「ルノー王の哀歌」otosimonoさんの解説が完璧で、別府が書くことがありません(笑)
CDとは異質なライブの楽しみを、正確にご指摘いただき、わが意を得たりの感があります(でも、自分が褒められると照れくさいですが)。
それから上田さんは、とても気さくな方ですので、話しかけられると喜ばれると思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

素敵なコンサートでした

 僕のようなもののブログにコメントをいただき恐縮です。

 アットホームな雰囲気と心地よい緊張感が感じられた本当に素敵なコンサートでした。
 デジタルでは再現できない震えのようなものが伝わってきました。
 会場を一瞥しただけで別府さんのファンの裾野が広がりつつあるのが感じられました。
 様々な場所でもっと多くの人に別府さんの歌声を体感していただきたいと思います。
 次にまたコンサートで聴くことができる日を楽しみにしています。
 別府さん、上田さんをはじめバンドの方にお会いする機会がありましたら、その時はぜひお声を掛けさせていただきます。
sidetitleプロフィールsidetitle

otosimono

Author:otosimono
全く役に立たない独り言です。

sidetitle最新記事sidetitle
sidetitle最新コメントsidetitle
sidetitle最新トラックバックsidetitle
sidetitle月別アーカイブsidetitle
sidetitleカテゴリsidetitle
sidetitleFC2カウンターsidetitle
sidetitleカレンダーsidetitle
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
sidetitle検索フォームsidetitle
sidetitleRSSリンクの表示sidetitle
sidetitleリンクsidetitle
sidetitleブロとも申請フォームsidetitle

この人とブロともになる

sidetitleQRコードsidetitle
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。