佐香先生のローズ・ガーデン

 6月22日(土)、佐香厚子先生の丹精込めたローズ・ガーデンを拝見するために千葉から盛岡まで車を走らせました。
 柏IC~磐越自動車道~盛岡ICという経路。天気予報の「曇り、のち、晴れ」を信じて、ひたすら北へ。
 前日の午後9時30分に家をでまして、往路は前沢SA(午前3時30分着)まで時折強く降る雨を気にしながら一気に走り、そこで朝食とトイレ休憩。朝食はヘルシーな三陸塩ラーメン(680円)。持参してきた佐香先生のコミックを読みながら疲れをとった後、空が白んでくるのを見て、盛岡へ再スタート。

 風知り草 (小学館、昭和57年初版)

 予定通りとはいえ、当然、早く着きすぎてしまい、まだ周囲は開け染めぬ時刻。とりあえず、高松の池へ。
 高松の池と言えば、浅田次郎の小説「壬生義士伝」の主人公・吉村貫一郎の住まいがあったのがこの辺り。
 「夜が明けるのを吉村貫一郎はどんな思いを込めてみていたのだろうか」とそんなことをちょっと考えて、半周ほど散歩。もう少し明るくなるのを待ってから場所確認をしに行こうと、ご住所をカーナビにセットして、一休み。
 8時くらいになってから目的地へGO!
 ところが車はひたすら住宅地へ…。ショップらしきものはどこにもみあたりません。
 「ここかしら?」と思い当たった綺麗に整えられたお庭は見受けられますが、どうみても個人宅です。
 まさか…ね、と。
 そう、僕は当初から誤解をしていたわけです。
 つまり先生が主催なさっているオープン・ガーデンは「北の国の花っこ」という事務局があって、そこで開かれていると思い込んでいたのです。まさか、ご自宅とは想像もしておりませんでした。
 場所をはっきりとつかめぬまま、くるっと一回りしてから、11時くらいにもう一度来てみようとそこを離れました。

 オープンガーデン00

 報恩寺、三ツ石神社、県立博物館などを見てから、再度、先ほどの場所へ。時刻は午前11時ちょうど。
 ありました!
 「OPEN GARDEN」と書かれた看板。
 やはり先ほどのお家です。車を道端に寄せて、恐る恐る伺いますと、お庭の中には手に何かパンフレットを持ったようなご婦人のグループが。
 カーポートの周りをよくよく見てみますと小さなテーブルがあり、そのうえにお庭の説明が書かれた紙が置かれてありました。どこにどんな花が植えられているのかが非常にわかりやすく描かれています。
 
 オープンガーデン04 オープンガーデン02

 僕の自宅の庭にもバラを植えてはありますがまったく手がまわらず、優雅とか丹精と言った表現から遠く離れ、すでに野生化しております。ドクダミや西洋月見草と激しい陣地争いを繰り広げている我が家のバラたちと何という違いでしょう!
 レイアウトが行き届き、バラ同士が手を伸ばしてもお互いに邪魔にならないように気を配り、バラ以外にも多種の花々が植えられています。その織り交ぜ方も絶妙で、「なるほど、こういう植え方もありなのか」と自分の作庭のヒントにもなりました。
 お庭の通路脇には小さなテーブルが用意され、佐香先生が訪れた人たちにお茶をふるまっていらっしゃいました。
 ここで僕は大変失礼なことに気付いたのです。
 バラに誘い込まれるままに「お邪魔します」の一声でお庭に入ったきりで、肝心の先生にきちんと挨拶すべきなのをすっとばしてしまっていたのです。
 しかしながら、ちょっとだけ言い訳をさせていただきますと、僕がお邪魔した時に「あの方が先生かな?」と思われる女性が他のお客様とご歓談なさっていたので後回しにしてしまったのです。

 オープンガーデン05

 どんな言い訳をしたところで、僕が見事に咲くバラに囚われてしまったのは事実です。
 1909年に作出された、珍しい絞りのオールド・ローズ「バリエガタ・ディ・ボローニャ」から、「南部桜」と命名された新作品種まで、それはそれは素晴らしいものでした。

 オープンガーデン03 オープンガーデン06

 そんなこんなで僕が花に夢中になっておりますと、「狭くてすみませんがこちらでお茶でも」と先生からお声をかけていただきました。
 ご自宅にラベンダーをお植えになられているという方と、そのご友人でやはりバラの愛好家でいらっしゃるというご婦人お二人と同席させていただきました。
 そのコーヒーのまろやかな味わいは佐香先生の作品からこぼれでるお人柄のようにも感じられました。

 オープンガーデン01

 佐香先生はバラのみではなくクレマチスなどの栽培にも造詣をもっておられ、その植え付け方などにもアドバイスをされていらっしゃいました。

 ご婦人方のお話を聞きながら間抜けな僕は、何年もの間、作品を通じてしかお会いできなかった先生ご本人を前にして、何一つ気のきいたことも言えず仕舞いでした。
 先生にはお話したいことは山ほどあったのですが、こちらが勝手に緊張して思い浮かばず、本当にまったくお話をすることができませんでした。
 もし次に機会がありましたら宜しくお願い致します。きちんと準備してからお会いしに行きますので。

 けれども、僕はもとよりご本人にお会いできるとは思っていませんでしたので、この幸運はかえがたいものであるのには違いありません。
 単に先生が手がけているというオープン・ガーデンを拝見できれば良かったのですから、これはとっておきのボーナスのようなものでした。

 「立待月・居待月」の「たえ子」、「窓にはたんぽぽ」の「あかね」、「こんこん粉雪」」の「みいこ」など、どこかほっとさせてくれる主人公たちが持つ雰囲気そのままの佐香厚子先生でした。

 ところで、盛岡ではオープン・ガーデンは盛んなのでしょうか?快晴の土曜日ということもあってか来客もひっきりなしで、先生も大忙しのご様子でした。

 ワッフル

 最後になりましたが、佐香先生は被災地支援もなさっておられ、当日も宮古の老舗菓子舗の「田老かりんとう」や「黒糖のワッフル」などをご紹介しておられました。
 僕は「かりんとう」と「ワッフル」、それから先生が挿絵を描かれている「庭物語」というエッセイ冊子を買い求めました。
 平べったい渦巻のかりんとうは甘すぎず、上品で、昔懐かしい駄菓子のような味わいです。もちろん駄菓子よりも遥かにおいしいです。
 ワッフルは一分ほどトースターで焼き、表面をパリっとさせますと香りも甘みも引き立ちます。カフェオーレやミルクなとど相性が抜群です。
 両方とも素朴な、人としての温かみが伝わって来るかのような味わいのお菓子です。
 紅茶とスイーツがないと生きていかれない僕としてはワッフルははまるかもしれません。
 直接、注文することができるのか明日にでも電話してきいてみようかと思います。

 27年ぶりにせっかく盛岡まで行ったのですから、他にも訪ねたいところあったのですが仕事の都合で思い及ばず。帰路は盛岡ICから往路を逆にたどる形で休みなく一気に千葉へ。盛岡13時30分、千葉着が18時40分でした。

 田老かりんとう

 田中菓子舗
 岩手県宮古市田老字向新田148
 グリーンピア三陸みやこ共同仮設店舗 たろうちゃんハウスC棟ー8
 ℡ 0193-88-5355

 
 
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