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清水崑 と かっぱ と 川端康成

 清水崑と言えば「黄桜のかっぱ」の印象がありますが、これはもともと黄桜酒造のキャラクターとして描かれたわけではありません。
 昭和28年(1953年)、「週刊朝日」で連載していた「かっぱ天国」が黄桜酒造(現・黄桜株式会社)の社長であった松本司郎の目にとまり、昭和30年から同社のイメージキャラクターとして採用されました(1956年からは小島功が同キャラクターを引き継いでいます)。

 女かっぱ 「女かっぱ」(ペン、水彩)

 さて、荏柄天神の「かっぱ筆塚」ですが、その題字が川端康成の筆によることは以前に書いたとおりです。
 この二人、鎌倉に居住していたこともあり親交が深かったようです。とは言うものの、お互いに多忙でありプライベートで顔を合わせるということは難しかったようですけど。

 その清水崑と川端康成の間に次のようなエピソードがあります。

 夏の一日、川端から「大雅(池大雅)の絵を見に来ませんか」との誘いがあり、横山隆一、那須良輔と三人で当時、長谷にあった川端の居宅へ出向いて行きました。
 そこで川端は三十点に及ぶ絵を自身の手で欄間に掛けながら、こんな話をしました。

 「京都でね、ある画商が大雅の絵を持ってきて『これ、どうですか』という。私もちょうどその頃大雅を集めていたものだから買ったんですよ。ところがね、あとになってどうもその買った絵によく似た絵を何処かで見たような気がしたんです。だが、いくら考えても思い出せないまま鎌倉に帰ってきて、ひょっと、うちにあったんじゃないかなと気が付いた。それで探してみたら、やっぱりあった。そっくりのが。おまけにホンモノが。持っていながら忘れていたそのホンモノを模写したニセモノを京都でわざわざ買ったわけなんですよ。」

 そう言って、そのニセモノを持ち出してきて両方を並べて見せたそうです。

 これは清水崑の「一筆対面」に収められている話です。
 同書には、このほかにも彼が手がけてた似顔絵の人物に関するエピソードが満載されており、作品や表舞台では見られないプライベートな顔が見て取れなかなかに面白いです。
 唯一の難点は清水崑は絵描きであって文筆家ではありませんので、少々言葉が足りないところがあります。でも、それもまた面白味のひとつでしょう。

 一筆対面 「一筆対面」(東邦書房、昭和32年初版)

 ついでに、もう一冊、昭和21年に大元社から発行された清水崑の物語絵本「のんきな水滸伝」を。 
 これには水滸伝から「魯智深の大力」「楊志の不運」「武松の虎退治」などがタイトル通りに呑気に、かつ、のびやかに、簡易な文と挿絵で綴られています。
 こども向けということもあり読みやすい良書です。現在は絶版となっていますので、どこかの出版社が復刊してくれることを願うものです。
 

 のんきな水滸伝 「のんきな水滸伝」(大元社、昭和22年再版)

 書き忘れましたが、荏柄天神には「かっぱ筆塚」とは別に、平成元年に漫画家の横山隆一らが建立した「絵筆塚」があります。
 これには、横山隆一をはじめとする漫画家154人によるカッパのレリーフが刻まれています。
 また荏柄天神では、毎年10月には清水崑を偲んで「絵筆塚祭」が行われています。
 人気漫画家が描いた灯篭などが並びますので興味のある方はご都合があえば行ってみてください。




 

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