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「ピッコロ」と言う名前の小さなフェレットに。

 僕は何度も命に詫びる。
 ひとつの命を殺すたびに「すまない」と手を併せ、その繰り返しでここまで来てしまった。
 繰り返す過ちの中、心のどこかに「あの子にしてあげられなかったことを今度こそ」という気持ちがある。それは嘘ではない。しかし、それは何の贖罪にもならないし、どこまでも僕のためなのだ。ただ自分の言い訳にすぎなく、そして、それを建前にして、その結果何も学習することなくまた同じ過ちを繰り返す。

 他のよりも小さな子だった。初めて見た時は片掌に収まってしまうほどに小さな子。そして、大きくなれなかった子。頭を掌で包むようにくりくりされるのが好きで、おっとりしていて、そのくせに下に降ろすと途端にぴょこぴょこ跳ね回って手に足に飛びついてきた。
 体重が軽くなっていたのが気になり獣医に連れて行ったのが4日前。一昨日は点滴などで回復し、予定では昨日、家に帰ってくるはずだった。それから様子を見て治療していくはずだったのに。「容体が急変した」と言われて獣医に駆け付けた時にはもう遅かった。家に連れ帰ってハンモックにもどしてあげたあの子は、いつもと同じように体をゆるく投げ出して眠っているように見えた。
 もっと早く気づいてあげればよかった。なぜもっと抱いてあげなかったのだろう、遊んであげなかったのだろう。そう思いながら、冷たくなった頭を、背を、腹をなでる。
 最初の子は10年生きた。次の子も10年。今度の子はたった4年だった。してあげられることはあったはずなのに。「忙しかったんだよ」は理由にならないし、理由であるはずがない。僕は手を併せ、白檀を焚いた。

 部屋にもどってから少しぼんやりとしていると網野菊さんの「街の子供」が目にとまり何となく開いてみたら、そこから僕を責めるような声が聞こえた。それは直接の内容ではなく、網野さんの文を借りて僕の中に響いてくるあの子の声に違いなかった。「おとなしくしてたのに、もっと遊びたかったのに」と。餌を忘れなかったからとか、小屋の中をきれいにしてあげてたからとか、そんなことで十分であるはずはなく、あの子の命を僕は感じてあげなかったという事実をつきつけられたような気がした。

 今まで失わせた小鳥や小動物、犬、昆虫までもの彼らの魂はやがて僕を導くだろう。肉体をはぎ取られて丸裸になった僕は凍えながら、その時になって初めて真に彼らに謝罪するのかもしれない。同じ重さになるということはそう言うことなのだと思う。
 僕の愚かさは償えない。せめて今ある命だけは出来る限り一緒にいてあげることを、今夜だけは忘れないようにしたいと思った。

 
 

 
 
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テーマ : ひとりごと…雑記…きままに
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